中古レコード屋の思い出

 小学生の頃から SF/スパイ物映画のサントラオタクでした。

 今では、この手の映画のサントラも手に入るけど、私が10代の頃はサントラはなく、カバー物で聞くしかなかったわけです。カバー物も恋愛映画なんかだと、色々と良い演奏のがあったんだけど、SF/スパイ物は曲が複雑だったり特殊な楽器を使ってたりして有名なカバー系オーケストラは演奏してなくて、B級なインチキ臭いオーケストラが演奏してるのばっかりだったんですよ。

 そういうのって、すぐに廃盤になっちゃうんで子供の私には手に入れにくい...

 で、私はサレジオって学校に行ってたんだけど、当時サレジオ中学は東横線の都立大と学芸大の真ん中辺にあり、通学路の都立大にハンターっていう中古レコード屋があったんです。

 中古の意味も分からずお店に入ったんだけど、ここに行くと廃盤になっちゃった B級カバーオーケストラによるヘロヘロ演奏なスパイ大作戦とか0011ナポレオンソロとかあったわけですね。

 他に手に入れようがないから、そういうのを買って喜んでました。で、ハンターの包装紙には都立大の他に、六本木、大井町、銀座にもお店があるってんで休日といえばハンター通いをしたもんです。まあ六本木店はその当時すでになくなっちゃってましたけど、通学路の都立大ハンターは週2〜3回ペースで行ったもんです。

 そんなわけでマニアックな B級物を喜んで揃える>コレクター道まっしぐら、という流れに沿って、さらにアナログシンセは集めるは、Apple II のゲームソフトは集めるはって事になっちゃったわけです。

 で、サントラオタクが発展して映像向けの音楽を書く仕事についたってわけです。さらに最近ではこの手の B級だったはずのサウンドがレアグルーブだのラウンジだの言ってもてはやされる事になったりしてるわけで、時代は変わるというか回るというかです。

 ちなみに以下のような、いかにも B級臭プンプンのレコードとか。いや、ハービーマンは有名なフルートプレイヤーなんですけど、このジャケットで曲が「電撃フリント GO GO 作戦」とか言われるとねえ、思わず脱力っす!

 (アルバムタイトルの Our Man Flute は、電撃フリント Go Go 作戦の原題、Our Man Flint に引っかけてるんだが、マニアック過ぎて普通の人には分からんでしょうに)


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