10代にピアノを教えて思った事

 ちょうどフミカのプロジェクトを考えている時、友達のお母さんがやってる音楽学校に頼まれて週一でポピュラーピアノを教えに行ったんですよ。

 「今のご時世だから、ミク物とかアニメの曲とか J-Pop がメインなんだろうな」と思い、どういう曲が中高生の間でヒットしてるのか勉強させてもらうつもりで教えに行ったのです。

 生徒は小学校~高校まで男女6人でした。ところが彼らがやりたいと言って持って来る曲が面白かった!

 ミク物アニメ物の他に、結構70年代のヒット曲をやりたいって持ってくるんですよ。

 「こんな古いのどこで聞いたの?」って聞くと、映画に使われてたとか、テレビで聞いてカッコ良いと思ったとかって話。

 彼らは J-Pop を持って来なかったし、80年代後半から最近までのヒット曲も持って来なかった。

 で、私が「う~ん、君たち若いんだから、もっと最近の曲やったら?」って言うと「でも、この曲カッコいいですよね?」という、反論しようのない意見が返って来るわけです。

 さらに、最近のミク物とかで、元ネタが古いロックとかフュージョンのやつとかがあるんで、恐らくネタにしたと思われるクルセイダーズとか聞かせたりしたわけです。

 そうすると「この楽器の音カッコいいですね?何ですか?」って聞いて来るのが、ハモンド B3 だったり、フェンダーのピアノだったり、クラビネットだったりするわけです。

 彼らはパソコンを持ってて、シーケンサーソフトも持ってるから、当然オマケで付いてるハモンドとかフェンダーのピアノのシミュレーション音源を聞いているはずなのに、大元になってるビンテージ楽器の音が良い、と一発で見抜いてくるわけです。

 そこで、ハタと思ったのが「これって古いスタイル踏襲したままでも良いんじゃないのか?」って事。今の若い人にとっては古い物も新しい物も均等に聞くチャンスがあるんで、昔の物が古いからダメって感覚はないみたい。

 むしろ昔の人の方が「新しい物を取り入れなきゃ」って思い込み過ぎてるのでは?と物凄く考えさせられたんですよ。

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