モリコーネの使ってる謎のパーカッションっぽい音

サントラネタばかり書いてる blog ですが、エンニオ・モリコーネが使ってるパーカッションっぽい音が長年の謎... まず amazon のサンプルでお聞きください、この音っす。

エンニオモリコーネの謎のパーカッションサウンド


これは「殺人捜査」っていうイタリア映画のサントラなんだけど、サンプルの頭からギ〜、ギ〜っていう感じの音が聞こえるでしょ?


  



初めて聞いたのは中学生の頃なんだけど、わりと最近まで何か金属っぽいパーカッションかと思ってたんですよ。

例えば口琴って楽器にエフェクトをかけてる? とかギロを使ってるんじゃ? とか思ったり...

口琴は各国にある民族楽器でマウスハープとかジュースハープとかって呼ばれる楽器で、口(歯)にあてて、口で共鳴させてボヨヨ〜ンって鳴らします。効果音としてコミカルなシーンのズッコケなんかで良く使われてたけど、イタリアのシシリー地方にもあるっぽくて、モリコーネの「シシリアン」のサントラなんかに出てきます。

シシリアンのカバーバージョンの音





口琴については巻上公一さんに詳しく教えてもらったんだけど、最近になって殺人捜査のサントラをヘッドフォンとかでよ〜く聞いてみたら、音程があるような気がする... 口琴はピッチは一定なんで「ん? これ口琴じゃないのか?」と思ったわけです。


上記のサンプルでも13秒くらい行くと音程が変わるでしょ?

というわけで、色々と考えてみたんだけど、これパーカッションじゃなくて、ギターに凄まじくファズをかけて、さらにグラフィックイコライザーで徹底的にローをカットするとこんな感じになるんじゃなかろうか? と思うわけです。

もしくはワウファズでワウのペダルを high の方に踏み込みっぱなしにしてるとか...


そう考えると、モリコーネはこないだ書いた「狼の挽歌」でもディストーションギターにワウをかけたりして使ってたりするし、他にもパーカッションのジャラジャラした音のように聞かせてるけど、実はギターに徹底的にエフェクトかけてガシャガシャ適当にストラミングしてるんじゃないかと思うのがあるんですよね。


例えば「刑事キャレラ10+1の追撃」って映画のサントラで amazon のサンプルで聞くと頭から20秒くらいの所にジャリジャリジャリって感じのエフェクトがそれ。

刑事キャレラのサントラ




昔はシンセがなかったから、こういう仕掛けを色々と考えたんじゃなかろうか???


同じようなエフェクトでプログレだと ELP の「展覧会の絵」の「バーバヤーガの呪い」に入る前のベースの音がやっぱりファズ+ワウのかけまくりで、本来のベースと違うような独特なガリガリしたような音を含んでたりするんですよね。

というわけで、ディストーションなんてオシャレな言葉使わないで「ワウファズ!」と言ってた頃のキョ〜レツなサウンドを徹底利用したんじゃなかろうか? というのが私の見解でございます。

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